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〈ノイズレスライフ・前編〉失った集中力と創造性を取り戻す

未来の国からパラダイムシフトの朝 #29
Words by Daisuke YOSUMI
Reading Time:4m54s
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あなたにとって「ノイズのない世界」とはどんな状態だろうか?

ぼくが考えるもっともノイズレスな環境とは、人工物が一切ない大自然の真ん中。いっさい人の手が加わっていない原生林や、汚染されていない海や湖の中が、ぼくにとっては完璧なるノイズレスの世界。

なぜか。そこには無駄が一切なく100%ピュアだから。

土壌・木々・野花・野生動物・微生物・水・空気はもちろん、小さな虫やコケや小石といった、自然界を構成する要素すべてに「存在する意味」と「役割」があり、すべてが有機的につながっている。

そして、地球誕生から続く大いなる循環に組み込まれ、矛盾がまったくない完全体となっているのだ。
その完全体は、ひとつの生命体、ひとつの宇宙であり、至高の〝ノイズレス・ワールド〟となっている。

〈世界有数の透明度を誇る沖縄の阿嘉島で素潜りをしたとき、一緒に泳いでくれたウミガメをGoProで撮影。ノイズレスな世界〉

ちなみに人間そのものや、人間が造り出す無機質なモノは、自然界においては〝異物〟だ。

プラスチックも放射能も半永久的に生分解されないし、ぼくらの肉体も火葬されて、土には還れない。

ぼくらは生まれてからずっと、自然からのいただき物である「命」を大量に摂取し続けて、自身の「命」を育んできたのに。最期その肉体を、森や大地に〝栄養〟として返還できないのだ。なんと悲しいことか。

自然とつながれない感覚や、大自然の中で感じる、あの言語化できない疎外感は、あの美しい循環に入れてもらえないからなのだろう。

地球の美しき営みから外れてしまい、破壊者となってしまった人間を、自然界は受け入れようとしないのかもしれない。

〈テントを担ぎ、海抜ゼロから4日間かけて屋久島を縦走したときの地面の表情。矛盾のない宇宙〉

話を戻そう。

大都市は、モノ、情報、雑音さ、人目といったノイズが多すぎる。ぼくにとってのノイズの解釈は、「自分にとって不要な存在すべて」。

ノイズにまみれた生活を送っていると、いつの間にか思考や精神までノイズに冒され、ときに肉体までをも蝕んでしまう。集中力が失われ、パフォーマンスが怖ろしいほど低下する。

そして気づかないうちに、自分の真ん中が空洞化し、人生を見失ってしまう。自分自身の消滅だ。

ノイズの反対語をひとことで言うと、「自分の心が惹かれる存在すべて」ということになる。

「自分の〝好き〟で自分を固めよう」という、ぼくが日々発信しているメッセージには、「ひとりでも多くの人に、自分自身を取り戻してほしい」という強い願いが込められているのだ。

ぼくが、持ちものや着るもの、食べるものや触れるものすべてにこだわっている理由は、自分の目や耳などの五感に飛び込んでくる存在すべてを、自分の〝好きなモノだけ〟にしたいから。

それは、「自分だけのノイズレス・ワールドを創るため」と言えば伝わるだろうか。ぼくは、東京のレコード会社時代、どんなに変人扱いされても、そうやって自分自身を守り抜いた。

そして付け加えておくと、その世界を創るために必要なのはお金や経歴や知能指数ではない。信念や情熱だ。

自分だけのこだわりと審美眼をもって、日々の生活空間と働く環境から、できる限りノイズをなくしていくことで、どこにいようと思考をシンプル&クリアにすることが可能となる。まるで、森や湖や海のなかにいるときのように。

そうやってぼくは、レコード会社時代、都市空間で15年ハードに働いていたときも、登山やフライフィッシングをしているときと同じレベルで高い集中力を維持していた。

たとえノイズあふれる大都市に暮らしていたとしても、身のまわりをノイズレス化していくことで、誰もが高次のパフォーマンスを手にし、創造的に生きることができる。そして、どんなに忙しくてもピースな心を維持し、マインドフルネス状態で生きられるのだ。

〈All of photos with no credit: Daisuke YOSUMI〉

▽シリーズ《ノイズレスライフ》
〈ノイズレスライフ・前編〉集中力と創造性を取り戻す
〈ノイズレスライフ・中編〉人生を決める選択と集中
③〈ノイズレスライフ・後編〉命より大切なものって?

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四角大輔|Daisuke YOSUMI

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