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旅を仕事にする方法(前編)

モバイルボヘミアン~旅するように暮らし、遊び、働く #15
Words by Daisuke YOSUMI
Reading Time:4m13s
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毎年10ヶ国ほどで移動生活を送るのがこの数年、習慣になっている。もっとも激しく移動したのがおそらく2016年だったかと。

船、飛行機、列車、車と多様な移動手段を駆使してアジア、欧州、中北米を旅した。合計してみると約3ヶ月で、19カ国27都市回ったことになる。

旅先で見たもの、感じたことを、画像や動画、テキストにして、現地からリアルタイムにインスタグラムで発信していると、「長いお休みが取れていいですね」というコメントが時々書き込まれる。

多くに人にとっての「旅」とは、極上のオフであり、休暇であり、趣味かもしれないが、ぼくにとっては、〝最高の遊び〟であり、〝最高の仕事〟なのだ。

そんなぼくの、かなり特殊な旅のプランニング方法と、それをどうやって仕事につなげているかを、3回にわたって初公開していきたいと思う。

まずぼくは、行きたい街を決める。ここで重要なのは、国ではなく「街」にある点だ。

国境というのは、近代に入って政治的、人為的に引かれたものが多い。だから、ぼくにとって、国の境界線というものは非常にあいまいな存在。

同じ国でも、街によって全くカルチャーが違う。米国のような広大な国においてはもちろんそうだし、日本みたいに小さな国でもそれは同じだ。

たとえば、沖縄、熊本、京都、函館の4都市を比べてみると、言葉も、食べ物も、気候も、風景も、皆異なっている。

大好きなイタリアやデンマークという他の小国も同様で、「街」という単位はそれほど強烈な個性を持っているのだ。

さらにスペインを引き合いに出すと、バルセロナとサンセバスチャンでは、そもそも民族がまったく違うのはご存知のとおり。

次にテーマを決める。「クリエイティブ」「アート」「古都」「自然」「オーガニック」と言った複数のキーワードを持って旅をしてきた。

そして、これらを軸にSNSやメディアで発信してきたが、最近になって圧倒的に反応がよくなってきたのが 、「オーガニック」だ。

ある意味、ほかのものは多くの人の旅にも設定されうるテーマだから、ぼくがそれらを軸にした旅を表現したとしても、あまり際立たない。

もちろん「オーガニック」という言葉も、最近ではかなり定着してきたが、ぼくが〝長年にわたってこのテーマを追求してきたこと〟と、ぼくが〝男性であること〟が掛け合わされることで、ほとんど競合がいなくなる(このテーマの発信の99%が女性だから)。

とは言え、一口に「オーガニック」といってもその範囲は広く、その中でどのカテゴリを選ぶかで、結果は大きく変わってくる。

ぼくの場合は、「ビーガン」「アーユルヴェーダ」「ビオワイン」「カフェ」「ファーマーズ・マーケット」「スムージー」「コールドプレスジュース」「リトリート」といったところが中心になっている。

そうやって、ぼく自身が本当に興味のある、細分化されたテーマを深掘りし、掛け算させるスタイルをとることで、ぼくの発信はより独創的となり、オンリーワンに近づくわけだ。

おそらく、ネットがなくて「リアルなコミュニティ」しかなかった昔であれば、ぼくは周りの人たちから「単なるマニアックな変人」と称されて終わっていただろう。

だが、SNSをはじめとするネット上のセルフメディアの台頭で、状況は一変。

極端に狭い範囲に関するものでも、世界中に散らばる、まだ見ぬ潜在的な共感者から反応を得ることができるようになった。

つまり「本当に好きなことを徹底的に追求するオタク」であればあるほど、生きやすい時代になったということだ。

いい時代に生まれてよかったと思うヘンジンは、ぼくだけでないだろう。

〈All of photos with no credit: Daisuke YOSUMI〉

▽シリーズ《旅を仕事にする方法》
旅を仕事にする方法(前編)
②旅を仕事にする方法(中編)
旅を仕事にする方法(後編)

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四角大輔|Daisuke YOSUMI

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