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日常生活を「晴れ」にする〝傘〟と〝タオル〟がある。

朝日新聞|ULライフスタイル(超軽量生活) #09
Words by Daisuke YOSUMI
Reading Time:4m42s
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「軽さは正義」。
これは、今ではぼくの仕事の一つになってしまった登山の世界では当たり前の考え方だ。その思考法とギア選びを、日常生活に持ち込むことで「ライフスタイルが身軽になり、人生が楽しくなる」と伝えてきた。

だが、軽いだけでなく「耐久性と機能性が伴うこと」が重要であることを忘れてはならない。今回ご紹介したいのは、誰もが日常的に使う傘とタオル。

日本は言うまでもなく高温多湿な気候だ。世界的にみても雨は多く、天気予報を見て、降水確率が微妙なとき「傘を持つかどうか悩む」というのは誰もが経験すること。

お薦めしたいのは、最近増えてきた軽くて小さな折りたたみ傘。だが一点、注意がある。単に軽量化だけを追求された傘は脆弱だ。ちょっとしたことで、骨が曲がったり、布を固定している糸が切れたりと、簡単に破損してしまう。

安心なのは、やはり一流アウトドアブランドのもの。過酷な大自然でも耐える、軽くて頑丈なギアを作ってきたという歴史と技術力はさすがである。

写真上は、日本が世界に誇るモンベル社の超軽量折りたたみ傘「ULトラベルアンブレラ」で、重量わずか86gと通常の折りたたみ傘の1/3以下。ぼくが調べる限りでは、このスペックでは世界最軽量だ(2018/12/20現在)。

過激なまでに軽量化されているので、通常の傘よりも丁寧に取り扱いたいが、ぼくはこれを日常だけでなく、旅にも必ず持参する。さらに、長距離登山やフライフィッシング冒険でも活用している(その使い方は、2018年7月発売の自著『バックパッキング登山入門』に詳しくあるのでぜひ)。

ちなみに、約2週間かけて踏破した北アルプス完全縦断でも、過酷な登山だったにも関わらず最後まで破損せず活躍してくれた。

そして、上の写真のタオル2点の厚さを見比べて欲しい。右が木綿のハンドタオル(32g)で、左がそれとほぼ同面積(25×35cm)の超軽量タオル、PackTowl社の『ウルトラライト FACE』で重さ13gとなんと綿の半分以下で、カサは1/3ほど。

ちなみに同社製の、バスタオルサイズ(64×137cm)の『ウルトラライト BODY』は重さわずか96gと、ぼくが自宅で使っている同サイズのオーガニックコットン製バスタオル(581g)のわずか1/6以下だ。こちらは写真下をご参照いただきたい。

これほど軽くてコンパクトに関わらず、吸水性はコットン(木綿)と同レベルかそれ以上で、肌触りもまったく問題なしだ。しかも、これらの超軽量タオルは別名「速乾タオル」と呼ばれているのだが、その乾きやすさは驚くほど速い。

メーカーのスペックによると「コットンの80%の乾きやすさ」とわかりずらい数値が書かれているが、10年以上このタオルを街で山で使ってきたぼくの体感だと、その速さは数倍。

例えば、ぐっしょりと濡れた木綿のハンドタオルと『ウルトラライト FACE』を思いっきり絞ったあと、真夏に天日干しするとしよう。後者の速乾タオルは15分ほどでカラッカラになるのに対して、木綿タオルはまだ湿っている状態だ。

この乾きやすさこそ、山で、旅で必須の機能なのである。

そしてデニムのポケットにも入る、このコンパクトさなら誰もが躊躇なく持っていけるだろう。

最後に、一番のお気に入りで10年以上愛用している、ニューヨーク近代美術館 MoMAの『スカイアンブレラ』について。

これは通常の傘と同じ重量クラスかむしろ若干重いくらいだが、裏側が見事な青空アートとなっていて、たとえ大雨でも使っていると気分が〝晴れる〟のだ。

拙著『バックパッキング登山入門』でも繰り返し書いているが、「ライフスタイル軽量化」のためには〝気持ちを軽くすること〟こそもっとも大切であることを改めて強調しておきたい。

〈All of photos with no credit: Daisuke YOSUMI〉


《ULライフスタイル*》 は、四角大輔が追求するライフスタイルであり、彼による造語。ULとは「Ultralight」の略。つまり「超軽量」の意。


当シリーズに限らず、このメディア〈4dsk.co〉で表現されている、四角大輔が独自開発した〝人生デザイン学〟は、会員制コミュニティ型スクール〈Lifestyle Design Camp〉で、さらに深く、詳しく学ぶことができます。

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四角大輔|Daisuke YOSUMI

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