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「ミニマムに美しく暮らす」NZキャンプライフで学んだこと①

未来の国NZからパラダイムシフトの朝 #06
Words by Daisuke YOSUMI
Reading Time:4m0s
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ニュージーランドと日本を年に何度も往復するノマドライフを送っていると、「身軽さ」が絶対条件となり、持ちモノが増えることに恐怖心さえ抱くようになる。不要で雑多なモノたちの存在は、単なる〝視覚ノイズ〟だと、強く感じられるようになるのだ。

そして、クリエイティビティを刺激してくれて、集中力を高めてくれるシンプルなモノ、必要最低限なモノだけで暮らしたくなる。
そんな〝ノイズレス〟で、ミニマムな暮らしこそが美しい人生だと、より思えるようになった。

モノを選ぶ際に必要な判断基準は、流行や虚栄心といった〝他者や世間の目線〟ではなく、「好きかワクワクするか」といった〝自分のモノサシ〟だ。
しかし、異常ともいえる〝情報ノイズジャングル〟と化した現代において、自分を見失わずに「正しく選択」しながら生きることが難しくなった。

そのことをもっとも痛感したが、ニュージーランドで半年近くキャンピングライフを送った時だった。
今回から連続で、その暮らしから感じたこと、学んだことを綴ってみたい。

NZ

〈Photo. Daisuke Yosumi in NZ〉

2012年1月。

発給されたばかりの永住権を手に、僕がニュージーランドに降り立った時の荷物は、それぞれのバックパック1つとソフトトランク2つ、そして釣り竿ケースだけだった。

諸事情あって家ナシという、半ば強制的(?)なミニマムなスタートとなった波乱の移住生活。

その後、20日間ほど、友人宅を転々としながら、中古のキャンピングトレーラーを探す。ネット上で100台近く、お店で50台ほど見て回り、自分にピッタリサイズのトレーラーについに出会う。
その英国製10年落ちのトレーラーを引っ張ってまず向かった先は、ある湖畔のキャンプ場だった。

そのキャンプ場は、移住前の視察旅行で何度か訪れていて、キャンピングライフを送るならココしかない、と目をつけていたところ。

そこを選んだポイントは以下の3つ。
大型のマスが釣れる湖の畔にあること、キャンプ場内に無線LANが飛び交っていること、そして近くにお気に入りのオーガニックカフェがあること。

ファイル 2015-06-10 20 28 52-2229

〈Photo. Daisuke Yosumi in NZ〉

6畳くらいのキャンピングトレーラーの狭い空間に、コンロ、シンク、冷蔵庫、ダイニング、ベッド、洗面台、トイレ&シャワー、クローゼットなど……生活必需品はすべてそろっている。

コンパクトに設計された、無駄のないシンプルな美しさ。まさにミニマリストのための住居ツール。TVは設置せず、情報を得るのは、能動的に接続するネットのみ。
車窓のすぐ外は青く透明な湖。BGMはお気に入りのアコースティック音楽、もしくは野鳥と風の声。

そして、思い立ったらいつでも家ごと移動可能で、どんな場所でも一夜を過ごせてしまう、好きな景色や環境を、自分の生活空間にできるという自由さ。

ただし、ぼくのキャンプ場生活は週末だけのレジャーではないし、不便なことは満載だ。でも、その失った便利さの代わりに得たものは、「身軽さ」と「ノイズレスな空間」だった。

東京で15年間続けた激動のレコード会社勤務から一転、そんなシンプルでミニマムな暮らしを始めた途端、自分の中心から真の自己実現欲や、圧倒的なほどの創造性があふれ出てきたのだ。つまり、〝自分軸〟を再確認できるようになったのだ。

(次号に続く)

ソトコト紙面

本記事は、エコ&ソーシャル誌「ソトコト」2013年10月号掲載、四角大輔の連載記事Vol.06に加筆修正を加えた完全版です。
(当サイト掲載|2016年3月5日)

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